今年の漢字は「暑」 京都・清水寺で発表

平成22年の世相を表す漢字一字は「暑」−。日本漢字能力検定協会(京都市下京区)が公募で選ぶ「今年の漢字」が決まり、同市東山区の清水寺で10日、同寺の森清範(せいはん)貫主が特大の和紙に文字を揮毫(きごう)した。

 今回で16回目。過去の漢字は、21年「新」▽20年「変」▽19年「偽」▽18年「命」▽17年「愛」▽16年「災」▽15年「虎」▽14年「帰」▽13年「戦」▽12年「金」▽11年「末」▽10年「毒」▽9年「倒」▽8年「食」▽7年「震」−が選ばれている。

 全国から過去最多の28万5406票の応募があり、1位の「暑」は1万4537票(5.09%)、次いで「中」「不」「乱」「異」「国」などが続いた。

 1位に「暑」が選ばれた理由として、記録的な猛暑の連続で熱中症にかかる人が続出。暑さ対策の支出が増えて野菜価格が高騰し、熊なども人里に出没したことから健康や生活、環境に影響をもたらせたことや、チリ鉱山のトンネル内落盤事故で地中の「暑い」中から作業員全員が生還。突入温度1万度という「暑さ」に耐え、無事帰還した「はやぶさ」など、勇気と未来へ希望をくれたことなどが理由として挙げられた。