日航の整理解雇、希望退職は数十人程度に

会社更生手続き中の日本航空が、整理解雇の人数を減らすために期間を延長して募集していた希望退職が、数十人程度にとどまる見通しとなっていることが8日、分かった。

 このため、日航では来週中にも、整理解雇の対象となるパイロットや客室乗務員に通知を行うなどの手続きに入る方針で、大企業では異例の大規模な整理解雇は避けられない状況となった。

 これに対し、一部の客室乗務員で組織する労働組合「日本航空キャビンクルーユニオン」は24、25日にストライキを予定しているほか、ほかの一部労組も訴訟を辞さない姿勢を示しており、労使の対立が激化。再建にも影響が出る可能性がある。

 日航は先月、希望退職者の応募者が目標に達しなかったパイロットと客室乗務員について、最大で約250人の整理解雇を行うことを打ち出した。労組側の強い反発を受け、希望退職の締め切りを9日に延長していたが、応募者は限定的にとどまっている。

 日航では、病気欠勤日数や休職期間など人選の基準を来週中にも確定させ、具体的な手続きに入らざるを得ないとみている。